9月10は“ハリラヤ・プアサ“
これはマレーのお正月のようもの。
マレー系の人たちの大切な行事です。
この祝日前の今街中はデコレーションされ、セールをしたりレストランでは特別メニューを出したりして、お祭りを前にすごく盛り上がっています。
イスラム暦は太陰暦に基づいていますが1年を10ヶ月に分けて9番目の月がラマダン(断食)の月と定められていて、10番目の月の最初の日がハリラヤ・プアサ となります。
1ヶ月間の断食が明け、待ちに待ったすばらしい祝日ハリラヤ・プアサを迎えるわけです。
イスラム暦の1年は、西暦より10日ぐらい短いので毎年時期が前にずれます。
今年は8月11日から1ヶ月のラマダン(断食)が始まっています。
ハリラヤ・プアサはその1ヶ月後の9月10日となる訳です。
ラマダン(断食)の時期は、7歳以上のムスリム(イスラム教徒)は、日中の飲食を禁じられています。
それから娯楽も慎み、信仰に励み、心穏やかに生活しなければなりません。全世界のムスリムが一斉にラマダンの試練を乗り越える事で連帯感を高めるそう。6歳以下の子供、病人、妊婦、高齢な老人はラマダン(断食)を免除され、何らかの理由でラマダン(断食)が出来なかった日数は後でその日数分を後付けにするそう。
息子の友達にもムスリムの子供がいます。
学校では、先生がムスリムのお友達の前でお水を飲まないでねと言われているそうですが、こんな暑い中好きな時に水も飲めないなんて、ムスリムの子供もかわいそうだなぁと私は思ったり。
でも本人たちは当然の行いなので気にはしていないようで、それよりもハリラヤ・プアサに親戚などから貰えるもらえるドゥエラヤ(お年玉の様なもの)を楽しみにしているそうで、日本の子供のように去年はいくらもらえたんだーとか話しているそうです。気持ち分かるわ☆
ラマダン(断食)の間に、日本のお正月と同じようにお家の大掃除をして、新しい服や靴などを買い揃えたり、カーテンやテーブルクロスも新調したりします。それから、モスクや孤児院への寄付をしたり。
ハリラヤ・プアサ当日は新調した服を着て、モスクに出かけてイスラム教のハリラヤの礼拝に出席。
その後、それぞれ交互にサラム(握手して、その手を自分の胸に当てる挨拶)を交します。
これによってハリラヤを祝うと同時に過去1年間の自分の犯した罪や過ちの許しを請うそう。
その後家に帰ってきて、家族同士でサラムを交わす。
そして家族全員でハリラヤのご馳走を食べて、友人や親類を訪問し合って、ハリラヤのお菓子を食べて楽しむそう。無事に断食を終え、祝日を迎えることが出来たことを共に喜びつつ歓談の時を過ごします。
主人の会社でもこの時期は有給休暇を取って田舎へ帰る人が多いそうです。
イスラム教と言うと日本ではあまり良いイメージを持っていない人も少なからずいるはずです。
でもこれを一括りにしてしまったらそれは間違っています。
マレーの人はいつも笑顔で大らかで。
宗教に関係なくお家に招き、料理や菓子でもてなして民族の習慣を紹介する機会としているようです。
多民族社会の調和の秘訣はこんなところにもあるのかもしれないですね。
とっても素敵な習慣、お祭り情緒を味わってみよう♪
byママ